教室日記vol.4

桜満開

桜が満開の今、とても晴れやかで楽しい気分になりますね。
今回はそんな桜にマッチした曲をご紹介したいと思います。
私が大好きでこの時期に聴きたくなるのがラヴェルのピアノ三重奏曲です。
この曲は美しさ、華やかさ、そして儚さといった日本人が桜に映すイメージと重なっているような気がします。

実はこの曲、第一次世界大戦でラヴェルが従軍して(本人希望による)死を覚悟して書いた大作です。
実際は作曲家=頭が良い=体が弱い。というイメージ通りに戦地で身体を患い、早い段階で本国帰還になりました。
ただこの曲はピアニスト泣かせで難しい!(音符の数がすごい)第2楽章の途中に3段符になったりします。

第1楽章は桜の咲き始めを感じさせるような麗しいメロディとテンポのメリハリが面白く、第2楽章は花の満開の華やかさを映すようなリズミカルでどことなくオリエンタルな雰囲気があります。(因みに作曲書法的にはパントゥムといってアジア地域独特の詩の形式をテイストに使ってます。)
そして第3楽章はあくまで私個人の独断と偏愛ですが「夜桜、これを愛す。」といった美しさの境地、孤高の音楽を感じさせます。
最後の第4楽章においてはトリルや装飾トレモロといった弦楽器の使い方が華やかさを際立たせ花の散り行く潔さや儚さ等を醸し出します。

是非桜を見ながら聴いて頂ければと思います。(オススメは白、泡、ロゼなんかを飲みながらスモークサーモンなんて。そんな感じです。)

次回は真面目なお話を。

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