シン・熊本日記5

11/26この日は今回のシリーズ最後のコンサート。
場所はルーテル熊本教会。
水道町という熊本市中心部でバス停、市電の乗り場からすぐ近く利便性の高いところです。
6,7年前、熊本地震の前後2回にわたりバッハの無伴奏組曲全曲を弾いた所。
それだけにその頃の事を思い出し、最近になりわかった事ですが、この建物は70年ほど前に建てられたのですが、前身の熊本教会という他の場所で私の祖父が当時の牧師になつき教会の教えに目覚め、その後の人生に多大な影響を及ぼす事となる場所でもあります。
しかも戦時中、熊本空襲で倒れたのも水道町の市電の乗り場辺りだったと。
そのまま帰らぬ人となってしまいました。四十代半ばだったそうでこれからという時に志半ばで亡くなりました。

そういう事情を考えるとなんだか引き寄せられて、最近の演奏活動を続けているのかと思います。

ここは残響時間は長くないものの、木の風合いといい手元に残る暖かい響が心地良い弦楽器にちょうど良い環境です。(バス停があり、国道沿いなのでそれだけが…)

コンサートが始まりいつも聴きにいらして下さる方、初めての方、そして友人の店で知り合って「是非行きます。」と言って本当に来てくださった方(袖振り合うも多生の縁)で暖かい雰囲気でした。
やはりここでも日本歌曲メドレーは受けが良いんです。
トークでも先人の作曲家が日本に音楽が入って来てどんな風に日本人に音楽が届くのか、と考えていたのかをお話ししました。

終演後、昨年シューマンとブラームスのコンサートで手の調子が悪いことを思い出して頂いた方によく効くという塗り薬を頂きました。
覚えていてくださった上お気持ちをいただき本当に感謝です。

今回も5箇所でコンサートを行って沢山の方々に聴いていただき光栄に思っています。
今から搭乗口に行き羽田へと向かいます。

熊本の皆さんまたお会い出来る日を楽しみにしてます。
ご協力くださった皆さん本当にありがとうございました!

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