熊本日記再び4

5/3さあ、いよいよ独り舞台のバッハリサイタルです。
当たり前ですが、逃げも隠れもできません。
いつも思いますが、〈なんでこんなのやろう〉と自分で決めた事なのに後悔する自分がいます。
でもやり終えた後に、やっぱりやって良かったという充足感があり、来て頂いた皆さんに感謝する何とも言えない気持ちは代え難いものです。
しかも、バッハをルーテル教会で演奏させてもらうのはこの上無いことと感じます。
バッハは多数の宗教曲を作り、教会カンタータ等教会とは切っても切れない関係があり、ライプツィヒの教会の音楽監督を務めた人物です。
勿論普通のコンサートホールでも演奏しますが、殊に教会での演奏は頭からつま先まで気の引き締まる思いです。

今回はウクライナへのチャリティーもあり、もし熊本にウクライナからの在住者がいらっしゃればと思い、角本牧師と同じ教会の安達牧師にウクライナの方へ連絡を取って頂きました。
安達牧師から「ウクライナの皆さんを思って下さる事に感謝します。ただ仕事が外せないのですみません。」と。そして「父親と男兄弟が国外に出られないのですごく心配してます。」と電話の向こうで涙ぐんでられたそうです。と伝えてもらいました。
一刻も早く平和になりますように。

実は今回、このコンサートを決めたのが2カ月ほど前だったので後援も取れず、チラシ配布等遅くなりあまりお客さんは来ないのでは、と考えていました。
それでもほとんどの席が埋まるほど皆さんお見えになり、嬉しさと緊張感とブレンドされた集中力が高まります。

第1番はご存知のタラララララララ~♬というチェロと言えばこれだよね。です。
有名な曲を演奏するのは聴く人によってイメージがあるので中々難しいものです。
第2番、冒頭から暗い旋律が今のウクライナの状況を物語っている様で弾きながら心が痛みます。今回のリサイタルはこの曲に比重を置いていた分、気持ちを込めて。
休憩後の第3番では和音や調性感を丁寧に(どの曲もそうですがより一層)を心掛けます。

アンコールはプロコフィエフ作曲ピアティゴルスキー編曲の【子供の為の音楽】から「マーチ」。二人ともにウクライナ出身なので、もうこれしかないと感じました。
もう1曲カタロニア民謡=カザルス編曲の「鳥の歌」。
カザルスが国連総会議場で演奏し「私の故郷では鳥はピース、ピース(平和)と鳴きます。」と言ったのを思い出します。

無事終了。
毎回来て頂いている方はもちろん、今回の出張コンサートで知り合った方々にもご来場頂き御礼申し上げます。
次回も是非ご来場くださいませ!

夜は悪友達との反省会。
お店は私の同級生のお兄さんが営むお寿司屋さん。
で、お兄さんは私の姉の同級生。
やっぱり熊本狭い!
どれも美味しいのですが、最初に出して頂いたゴマサバ(九州では鯖の種類でなくゴマが沢山入ったつけダレに漬かった料理の事を指します。しかも生。)が最高でいろんな意味で「東京ではこんなの食べられない、目いっぱい食っとこう。」と思い残すことがないように味わいます。

今回の反省点は一回もラーメン屋さんに行けなかった事です
初日のカップラーメンしか…泣。

それは次回の課題として、熊本の皆さん、また演奏しに帰りますよ!

〈熊本日記再び 終わり〉

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